学校法人 東筑紫学園 東筑紫短期大学

ファッションは "統一全体" を目指しながら
"部分" へと回帰する "無限往復運動"


美容ファッションビジネス学科設置趣旨

東筑紫ファッション教育70年目の挑戦、
21世紀のトータルファッションを求めて
"短期大学の卒業キャリアと美容師の国家資格の両方にチャレンジ"
(美容ファッションコースのみ)
東筑紫短期大学 学長   
室井 廣一
設置の趣旨及び必要性
 昭和11年、筑紫洋裁女学院設置以来、本学の被服教育は昭和25年に東筑紫短期大学被服科、平成元年に生活文化学科生活デザインコース、平成13年にファッションデザインコースへと受け継がれ、70年の伝統を有している。
 新学科・美容ファッションビジネス学科は、これまでの被服・ファッション教育の伝統と時代の要請するものを基盤にして構想されている。 本学はこれまで衣服関係主体のファッションデザイン教育を主としてきたが、これからはこれに美容、メイク、ネイル、エステ等をとり入れ可能な限りファッションの統合教育、トータル化教育を推進したいというのが、新学科設置の基本的考え方である。
 ファッション・アパレル世界は頭の先端からつま先・環境そして内面にいたるまでのトータルなファッション能力を求めている。 衣服作りやコスチュームデザインだけの部分的、要素的視点もおろそかにはできないがファッションは最終的には明らかにトータルを望んでいる。 部分的衣服作りも大切だが、なにより全体のコーディネートを望んでいる。 ファッションという言葉にはもともとそういう衝動が潜んでいる。 部分から全体、部門から統一、全体から部分、統一から部門という果てしない探求過程・往復運動のなかにこの概念の野心が息づいている。 ファッションという言葉は個性と普遍のゆらぎのなかで本質的に統一された美を求めている。
 我々は戦前からの70年の被服・ファッション教育の伝統を礎にして、ファッションデザイン・ヘア・メイク等を合体し、ファッションの統合、トータル化、統一美を目指して教育内容の拡大、発展、統合を図りたい。 部分と全体のダイナミックで良質な相互作用をできるだけ本学ファッション教育制度のなかに取り入れたい。
 ファッション業界におけるニューファッションおよびファッションコーディネートのトータル化の波は若い世代のみではなく世代を超えて領域拡大を目指す傾向がある。 特にこれからの高齢化社会では高齢者の装いが新しい大きな美容ファッション上の課題となっていく。 子育てや仕事を成し遂げた高齢者こそ装いの意識革命の波に洗われるようになる。 ファッションを若い世代に狭めることなく、世代を超えてあらゆる人々が求めるものと考える時、そういう広い視野に立ったファッション供給のできる人材を養成しなければなるまい。 装いこそは世代を超えて生活者の基本であり人間が生き生きと生きる生活力の源泉であるからである。
 また、人材養成に現実形成力をつけるためビジネス関係の科目を設置し、地域社会の美容ファッション、アパレル業界において真のビジネス能力のある、現実に職業人として活躍できる人材を輩出したい。


教育課程の編成の考え方及び特色
 現在の生活文化学科は、ファッションデザインコースとビジネスコースの2コースで編成されている。 新学科では、美容師関係の科目を中心とした美容ファッションコース、ファッション関係の科目を中心としたトータルファッションコース、ビジネス・情報教育を中心としたビジネスコースの3コースで構成する。
 新学科では教育目的を達成するために3コースとも共通科目として美容、メイク、ネイル、ファッション、コンピュータ等の11科目を用意する。 また、この学科では徹底して自己の表現能力を究めるため、プレゼンテーション演習、コンピュータグラフィックス、ファッション造形、クラフトデザイン等、自主的な自己選択的なカリキュラムを可能な限り用意する。
 美容ファッションコースでは美容師の国家資格を目指すことはいうまでもないが、併せてトータルファッション・コーディネートのセンスと基本的な被服構成、クラフトデザイン等も学ばせる。 本学は70年という洋裁学校以来の被服構成、手工芸、ファッション等の教育伝統を有しているので少なくとも美容ファッションコースでは生活者として基本的に必要なそれらの知識と技術は修得させたい。
 トータルファッションコースはこれまでのファッション教育を基盤として、これにトータルな視点(カリキュラム)を導入し、そしてその成果を「自作自演のトータルファッションショー」として卒業時に発表できるようにさせたい。トータルファッション教育成果発表の場としてのファッションショーを企画実現する主力とならねばならないコースである。 このコースは、伝統的な作品作りを通してトータル美を目指す学生とトータルファッションのデザイン構想・表現力をコンピュータグラフィックス等を通して修得させる二部門に選択上分化していくと思われる。 いずれも卒業作品・発表が必修とされる。 トータルファッションの教育研究発表過程のなかでは、地域社会や関係業界の人々、異なる世代の人々とのコミュニケーション体験をさせ、ファッションやもの造りを通しての街づくり、コミュニティ形成にも参加させたい。
 ビジネスコースでは美容ファッション業界のビジネス人養成という狭い枠だけではなく、先ずはそこを足掛かりとしながらも医療秘書実務士やメディカルクラーク、販売士、ビジネス実務士などの資格を取得し幅広くビジネス業界で貢献できる人材養成をしたい。
 なお、美容ファッションコース、トータルファッションコース等で卒業後もさらに高度な技術、研究を望む者には将来研究科、専攻科等を設置して対応していきたい。 この場合は生涯教育も併せて考えていきたい。
 本学科の特色として、特に自分本位のトータルな「おしゃれ学」「おしゃれセンス」「自己表現法」の研究開発にそれこそ我儘なくらいに取り組ませるという個性重視の教育過程をつくりあげたい。 直接に自分を美しくしようという主体的努力のエネルギーには注目すべき可能性が拓かれている。 この直接主体的エネルギーの湧き所とそしてそれを踏まえた地に着いた自己表現力を自由な雰囲気で修得させる必要がある。 自己を直接媒体として研ぎ澄まされ統一性を持った自己表現力はあらゆる分野に応用が利くからである。 そしてそういう研鑽の集大成として卒業時には、昭和25年被服科開学以来、制作展、展覧会、卒業制作展・ファッションショーと、何らかの形態で継続してきた作品発表の経験を基に可能な限り広範囲の統一美を視点においた「自作自演のトータルファッションショー」の実現を図りたい。

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最終改定日:2005年9月24日