ラットの脂質、コレステロール代謝におよぼす海苔、海苔水溶性画分(ポルフィラン画分)、および海苔不水溶性画分の影響
−高コレステロール食へ海苔、海苔水溶性画分、海苔不水溶性画分を添加した場合−

中岡 寛

繊維含量が非常に多く、高タンパク、高ミネラルで日本の伝統食品である海苔について本学研究紀要第19号第20号第23号第24号第25号にといてその脂質、コレステロール代謝におよぼす影響について報告してきた。 その結果、高コレステロール食へ海苔を添加した場合、対照区に対して、肝臓重量の減少、血中コレステロール上昇抑制効果等を認めた。 これは海苔中の3種の性質の異なる繊維、キシラン、マンナン、ポルフィランの効果であると推測された。 よって次の研究として本学研究紀要第20号に報告したように、この3種の繊維のうち、水溶性多糖であり、しかも海苔中にしか存在が認められていないポルフィラン画分を高カロリー食へ添加した場合のラットの脂質、コレステロール代謝におよぼす影響について検討した。 その結果、体重増加の抑制、血糖値上昇抑制効果、トリグリセライド値上昇抑制効果等が認められた。 又、研究紀要第23号では、このポルフィラン画分と、他の水溶性多糖(カラゲナン、ペクチン、グルコマンナン)を高カロリー食へ添加した場合のラットの脂質、コレステロール代謝におよぼす影響について比較検討を行った。 その結果、ポルフィラン画分は、他の水溶性多糖に比べ、総コレステロール低下作用、トリグリセライド値低下作用について有意性が認められた。 そこで、研究紀要第24号では、高コレステロール食へポルフィラン画分、水溶性多糖(カラゲナン、ペクチン、グルコマンナン)を添加した場合のラットの脂質、コレステロール代謝におよぼす影響について比較検討を行った。 その結果、他の水溶性多糖に比べ、総コレステロール低下作用、HDL−コレステロール上昇作用等について有意性が認められた。

さらに、研究紀要第25号では、高コレステロール食へ海苔、海苔熱水抽出画分(ポルフィラン画分)、熱水抽出残渣(不水溶性画分)を添加した場合のラットの脂質、コレステロールにおよぼす影響について、比較検討を行った。 その結果、海苔、ポルフィラン画分、不水溶性画分全てにおいて、体重増加抑制効果、腹腔内脂肪上昇抑制効果、肝重量抑制効果、血清トリグリセライド値上昇抑制効果、血清総コレステロール上昇抑制効果が認められた。 そこで今回は、高カロリー食へ海苔、海苔熱水抽出画分(ポルフィラン画分)、熱水抽出残渣(不水溶性画分)を添加した場合の、ラットの脂質、コレステロール代謝におよぼす影響について比較検討を行った。


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