ローマから若干160kmの南イタリアは、地中海からやって来た支配者によって目まぐるしく変わらせられる。 それは古代ギリシャの植民地時代から1816年のイタリア王国統合に至るまで8つにおよぶ。 その中にあっても政治的・文化的中心、もちろん音楽の中心的都市の役割を果たしていたのがナーポリであった。
外国支配に晒され続けたナーポリがいかにして音楽を生みだし偉大な音楽家を育むことができたのか、歴史を通さずして述べることはできまいと思う。 なお、本研究ではナーポリで活躍した作曲家を取り上げ、作品は声楽曲を中心とし、 文中の《 》内は《日本語題/原題/初演年》、” ”内は"日本語題/原題”として記している。